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フィーカスウェーデンのお茶の時間

スウェーデンで、コーヒーとシナモンロールなどのお菓子を囲んで手を止め、人と話す休憩の習わしです。たびたび禁じられたコーヒーの歴史、7種類のクッキーでもてなす会、職場のフィーカやシナモンロールの日を紹介します。

スウェーデン20世紀の初めに言葉が定着(前身は19世紀末)飲みものの時間今も続いている

概要

フィーカ(fika)は、スウェーデンで、コーヒーを飲みながらひと休みし、人と話す時間を指す言葉です。名詞にも動詞にもなり、「フィーカをとる(ta en fika)」とも、ただ「フィーカしよう」とも言います。コーヒーには、シナモンロール(カネルブッレ)などのお菓子がつきものです。

職場でも、家でも、カフェでも、外の自然の中でもフィーカをします。スウェーデン観光局は、フィーカを「暮らしの土台の一つ」と紹介しています。飲みものそのものより、人と過ごすことに重きが置かれるといいます。

歴史

たびたび禁じられたコーヒー

コーヒーは18世紀にはスウェーデンで飲まれるようになり、はじめはぜいたく品でした。18世紀のスウェーデンでは、国の外から買う品を減らすために、ぜいたく品の使い方を制限する決まりがありました。コーヒーもその一つで、1756年には議会が輸入を禁じました。その後、禁止は高い関税に改められましたが、1794〜1796年と1799〜1802年にも、コーヒーは禁じられています。

ストックホルム市の資料館は、1799年に描かれた絵「コーヒーの押収」を紹介しています。役人が踏み込んだ部屋で、女性たちがあわててコーヒーポットや茶わんを隠そうとする場面です。

7種類のクッキーの会

19世紀には菓子店(コンディトリ)が広まり、コーヒーとお菓子を一緒に楽しむ形が根づきました。19世紀の終わりには、女性たちが家に集まる「カッフェレップ」というコーヒーの会が生まれました。出すクッキーは7種類が決まりでした。少ないとけち、多いと見えっぱりとされたといいます。

「フィーカ」という言葉が定着したのは、20世紀の初めです。コーヒーの古いつづり「kaffi」の音の順番を入れ替えた言葉と考えられています。1945年には、食品店チェーンの試験キッチンが、菓子の本『シュー・ソーテシュ・カーコル(7種類のクッキー)』を出しました。この本は何度も改訂されながら、今も読み継がれています。

食卓の風景

職場のフィーカは、決まった時間に休憩室に集まり、コーヒーを片手に話す時間です。午前と午後に1回ずつ、フィーカの時間を設けている職場もあります。スウェーデンの公式情報サイトは、多くの職場でフィーカが昼食と同じような休憩として扱われ、15分ほどキーボードから離れて同僚と集まると紹介しています。

家に招かれたときは、ケーキやパンを手みやげに持っていくのが習わしとされます。

定番のお菓子は、シナモンと粒の砂糖をのせた渦巻きのパン、カネルブッレです。カルダモンを使ったパンもよく食べられます。緑のマジパンで包んだプリンセストータ、ねっとりとしたチョコレートケーキのクラッドカーカ、オートミールとココアを丸めたチョクラードボッルも、よく出されるお菓子です。

外でのフィーカもあります。スウェーデンには、だれでも自然の中に入って過ごせる「自然享受権」があります。森や湖のほとりで、ポットに入れてきたコーヒーを飲む人もいます。

今の暮らしの中で

10月4日は「シナモンロールの日(カネルブッレンス・ダーグ)」です。1999年、家庭での菓子作りを広める団体「スウェーデン家庭製パン協議会」が、創立40年を記念して始めました。スウェーデン観光局によると、この日には国内で1,000万個を超えるシナモンロールが売られたり焼かれたりします。半分を超える雇い主が、職場でシナモンロールをふるまうといいます。

ストックホルムの菓子店ヴェーテ・カッテンは1928年に開かれ、今も町の人々のフィーカの場になっています。在宅で働く人が増えた今は、画面越しにおしゃべりする「オンラインのフィーカ」も行われています。

よくある誤解・豆知識

ひとりのフィーカもあります。 フィーカは人と過ごす時間と考えられていますが、静かにひとりでコーヒーを飲む休憩もフィーカと呼ばれます。

「7種類」は決まった7品ではありません。 7は品数の目安で、どのクッキーを選ぶかは家によって違います。夢という名の「ドローマル」や、チョコレートの「チョクラードスニッタル」などがよく選ばれます。

店の名前は「猫のみぞ知る」。 ヴェーテ・カッテンの名前は、店の名前を聞かれた創業者が「さあ、猫のみぞ知る(Ja, det vete katten)」と答えたことにちなみます。「小麦の猫」とも読める言葉です。

参考文献

最終更新:2026-10-17

このページは、世界の食の習わしを、歴史と文化として紹介するものです。健康や栄養、食事の取り方についての助言ではありません。食事の内容は、年齢や体の状態に合わせて、医師や管理栄養士に相談してください。

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