世界じょうしき図鑑祝う

春節しゅんせつ中国の旧暦のお正月

中国で旧暦の1月1日を祝う、1年でいちばん大きな行事です。「春節」の名は1914年に定められました。大そうじや春聯、大みそかの家族の食事、年始のあいさつから元宵節までの流れと、帰省の大移動を紹介します。

中国(中華圏の各地)古くから(「春節」の名は1914年〜)新年今も行われている

概要

春節は、中国で旧暦(農暦)の1月1日を祝う行事です。日本では「旧正月」とも呼ばれます。新暦では毎年1月下旬から2月中旬の間にあたり、2026年は2月17日でした。

中国では1年でいちばんにぎやかな行事の一つとされます。遠くで働く人も故郷に帰り、家族で年を越します。台湾やシンガポールなど中華圏の各地や、世界の中国系の人々の町でも祝われています。2024年には、春節を祝う人々の習わしが、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。

歴史

旧暦の新年を祝う習わしは古くからあります。ただ、いつ始まったかは、古い記録が少なく、はっきりしません。殷の時代の年の終わりの祭りに起こりを求める説などがあります。

「春節」という名前は、20世紀に生まれました。1912年に中華民国ができると、新暦が使われるようになり、新年が2つある形になりました。1914年、旧暦の元日を「春節」と呼ぶことが認められます。新暦の1月1日は「元旦」と呼ばれるようになりました。それまでの「春節」は、主に春の季節、とくに立春のころを指す言葉でした。

世界大百科事典によると、昔は旧暦12月24日(北の地方では23日)、かまどの神を天に送る行事があり、そのころから新年の準備が始まりました。春節の行事は、旧暦1月15日の元宵節まで続きます。

祝い方・祭りの流れ

年の暮れ。 家を大そうじし、食べものを買いそろえて、料理の準備をします。門や戸口には、めでたい言葉を書いた赤い紙の「春聯(しゅんれん)」や「福」の字を貼り、年画と呼ばれる絵を飾ります。

大みそか(除夕)。 家族が集まって、年越しの食事「年夜飯」を囲みます。北の地方では餃子、南の地方では「年糕」という餅がよく知られています。子どもは年長者から「圧歳銭」(お年玉)をもらいます。夜は遅くまで起きて新年を待ち、これを「守歳」といいます。夜中には爆竹を鳴らしてきました。天地や祖先に供えものをする家もあります。

新年。 新しい服を着て、年長者や親戚、友人、近所の人に年始のあいさつ「拝年」をして回ります。町では廟会(縁日)が開かれ、獅子舞や竜の舞が出ます。

元宵節。 旧暦1月15日の夜には提灯を飾り、団子の「元宵」を食べて、春節の祝いをしめくくります。

今の暮らしの中で

春節の前後は、国の決まりで連休になります。2026年は、土曜日の出勤日と組み合わせて、2月15日から23日までの9連休でした。

春節の前後40日間は「春運」と呼ばれ、交通機関が特別な態勢をとります。2026年の春運は2月2日から3月13日までで、地域をまたぐ人の移動は延べ94億1,000万人回と発表されました。いまは自家用車で帰る人が多くなっています。

爆竹や花火には決まりがあります。大きな都市では、禁止したり、場所や時間を限ったりしています。北京市は、2022年から市の全域で禁止していると発表しています。

北京の地壇公園の廟会は、2026年で38回目でした。正月の1日から7日まで開かれ、舞台の催しのほか、老舗や伝統工芸、食べものの店が並びました。

よくある誤解・豆知識

英語の呼び方は一つではありません。 「Spring Festival」「Chinese New Year」「Lunar New Year」などがあります。中国の旧暦は月と太陽の両方を使う暦なので、「Lunar(月の)」だけでは正確ではないという意見もあります。

大みそかが29日の年もあります。 旧暦の月は29日か30日です。12月が29日までの年は「大年三十(12月30日)」がありません。2026年はこの年にあたり、除夕は12月29日でした。

「年」という怪物の話が伝わります。 年の初めに暴れる「年」を、大きな音や明るい光、赤い色で追い払ったという伝説です。爆竹や赤い飾りの由来の一つとして語られます。

参考文献

最終更新:2026-10-19

このページは、世界の祭りを、暮らしの行事として紹介するものです。宗教の教えの説明や、参加・まねをすすめるものではありません。日程や参加の決まりは年によって変わるため、出かける前に主催者の案内を確かめてください。

あわせて読みたい